あったら便利。シニア向けアプリとプッシュ告知を考えてみた

あったら便利。シニア向けアプリとプッシュ告知を考えてみた団塊の世代のリタイアが始まり、日本は本格的な高齢者社会を迎えています。そのような状況も手伝ってか、シニアのIT利用数も増えており、パソコン、タブレット、スマホを持つ年配者も珍しくありません。2017年には、ソフトバンクが一部3Gサービスの提供を終了すると発表しており、今後はスマホ利用が確実に増えると考えられます。これに伴い、新たなシニア向けのアプリが求められる可能性も高いといえます。

シニアの「スマホ」「タブレット」利用は確実に増えている

団塊の世代が定年を迎え、シニア世代をターゲットにした「リタイア後の生活を豊かにするビジネス」に注目が集まっています。その代表的なものは「旅行(温泉、観光地巡り)」や「街歩き」、「各種スポーツ」「山歩き(ハイキング)」の斡旋などですが、また公共を含めたカルチャースクールに通って、写真や絵画といった新しい趣味の提案するようなサービスも盛んなようです。「各種IT機器を利用してのインターネット活用」もそのひとつで、シニア向けの「スマホ」や「タブレット」が次々に登場。積極的にガラケーからスマホやタブレットに乗り換え、リタイア後の生活を楽しむ人も少なくありません。

これを裏付けているのが、総務省の「平成26 年通信利用動向調査」です。調査結果によると、高年齢層のインターネット利用は拡大傾向(60 歳代:平成(以下、H)25年73.1% → H26年75.2%、70 歳代:H25年48.9% → H26年50.2%)にあり、現在はパソコンでの閲覧が主流ですが、スマホ利用も確実に増えています。団塊世代のリタイア数に伴い、今後も増加していくことは十分に考えられるでしょう。

似たようなタイプが多い「シニア向けのアプリ」

60歳以上のスマホ所有者は、もともとパソコンに親しんでいた、ITに興味があった人、また仕事で活用していた人は別として、まったくの初心者シニアには、操作や仕組みなどの面で戸惑うことも多いと聞きます。しかし、これを補うため、近年はドコモの「らくらくスマートホン」をはじめとするシニア向けの機種、またアプリが数多く製作されており、初めてスマホを手にした人でも取り扱いやすくなっているようです。なお、アプリの内容に目を向けてみると、「使いやすいUI」「大きな文字」「簡単操作」がメインになっており、シニア向け機種にはあらかじめインストールされています。

年齢を重ねれば、老眼になったり、耳が遠くなったりするなど、身体的な衰えが生じるのは仕方ありません。ですから、シニア向けのアプリが、そのような部分を補うことを第一の目的においているのは当然ではあるといえます。一方で、「平成26 年通信利用動向調査」の「60代以上の人が使っているネットサービス」の内容を見ると、

  • 日用雑貨(食料品、衣料品、化粧品、文房具など)の購入
  • 趣味関連品(アクセサリー、楽器、スポーツ用品、玩具、自動車用品など)の購入
  • 各種チケット・金券(交通機関、ホテル・旅館、コンサート等のチケット予約および購入)
  • 地図・交通情報提供サービス
  • ホームページ・ブログの閲覧、書き込み
  • 電子メールの送受信(メールマガジンは除くが70%以上が利用)

といったものが上位を占めており、シニア層がインターネットを十分活用していることがわかります。またインターネット利用の目的として、「従来からの知人とのコミュニケーションのため」「知りたいことについて情報を探すため」との回答が多数で、特に後者は利用者の50%近くがこのように答えています。なお、この割合はほかの世代と変わりません。

ここからもわかるように、シニア世代は、アプリ開発のコアを占める世代(30~40代)が考えている以上にアクティブで、SNSに終始している10~20代より、ある意味、インターネットを駆使しているように思われます。ですから、これからは不特定多数のシニアに向けた弱者対象アプリというより、隠居後の趣味やライフスタイルに役立つ、もっと生活に密着したアプリを提供するほうが有益ではないでしょうか。また「カメラ」や「音楽プレイヤー」など、スマホでよく使われているアプリを使いこなす方法をレクチャーする、セミナーや教室などの開催を増やしていくことも必要だと考えられます。

もっと生活に密着した「シニア向けアプリ」の提案

シニアもほかの世代も、「自分から情報を追いかける」タイプもいれば、そうでないタイプもいます。例えば、同じショッピング好きなシニアがいたとして、自分からセール情報を探す人がいる一方、まったくセールに気が付かない人もいることでしょう。そんな場合、「プッシュ通知」が役に立つわけですが、アプリにはそのような機能がついていることすら知らないシニアも少なくありません。

しかし、アプリを起動していなくても、端末へあらゆる情報を送る「プッシュ通知」は、どうしても物忘れしやすくなる世代にこそ活用してほしい機能だといえます。ある程度の年齢になると、いくら元気とはいえ、多少なりとも持病などのハンディキャップを抱えているものです。そこで「プッシュ通知」を利用すれば、薬歴や服薬管理のみならず、持病を持つ人が忘れがちな「薬を飲む時間のお知らせ」や「通院日のお知らせ」が可能になります。ほかにも「年金振込み通知」などのサービス、カスタマイズすれば「友人とのお出かけ日の告知」を設定するなど、シニア世代の生活をさらに便利に快適にすることができると考えられます。

これに加えて、外出時には「位置情報」を使い、簡単に自分の居場所を伝える(ずっと家にいた場合は、何か起こったかもしれないことが介護士、家族にわかる)「迷子防止アプリ」、「認知症防止のゲームアプリ」なども開発されていることから、これからの「シニア向けアプリ」はますます多様化していくことでしょう。

それをフォローするのが「mBaaS」の技術だといえます。機能のなかでも簡単に搭載できる「プッシュ告知」は、シニア向けアプリでの応用が期待できそうです。

参考サイト:

プッシュ通知を正しく使ってアプリを有効に運用するには

葛城伯符

あちこちを見聞し、雑文を書き、ある時は写真を撮っている文筆写真師。IT系を含め、エンタメ、スポーツ、歴史(日本&世界)、競馬、街歩き、就職関連、オカルト、各種雑学ほか、ありとあらゆる分野に出没している。最近、デジ絵制作の楽しさに目覚め、修業中。

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